孤独って
いかにも孤立無援な印象を受けるけれども 本来その言葉自体に罪はない
哲学的には “自分が自分と向き合う状態” とのこと
“寂しさ” とは異なるし、決して “悲しい” ことではない
孤独であって 何らかの原因でそれを悲しいと感じることはあっても
ほんらい “孤独” は人にとってなくてはならない 必要なもの
なんでもかんでも “こどく”、“こどく” と目の敵にするなよ
そうでなくったって寂しい人はいるんだぜ
百年か
百年後は きみもぼくも、あなたも、周りの恋人たちも
もう だあれもいないんだから
『 神は
たった6日間で
ぼくらの世界を創ってしまったというのだから
居心地の悪いのも無理はない
おまけに気まぐれで神経質な神は
7日目にその手を休めてしまったのだから かわりに
ぼくたちは働かなければならないのさ
神が手を休めたおかげで
ぼくらは一日中働かねばならぬ
おお 涙の涸れるまで
頬を薔薇色に輝かせて
人類の悲惨について考えよ 』
(田村隆一)